1972年11月1日に17回ユネスコ総会に参加した各国の代表者と専門家たちが、人類の貴重な遺産が人間の不注意で破壊されることを防ぐために、「世界遺産条約」が採択されました。この条約の正式名称は、”世界の文化遺産および自然遺産の保護に関する条約”と呼ばれています。条約の目的は、重要な全人類の代えることはできないを無形遺産を保護して保存することです。この無形遺産には、稀少な動植物のすむ生態系や大自然の地域だけでなく、人類の創造した歴史的・考古学的に重要な記念建築物・建造物群・遺跡のことを指しています。また、世界遺産基金は、保全技術協力および非常支援を含む業務を支援するガイドラインを明示しています。毎年6月には、世界遺産委員会が、全体会議を開き、複数の国々が申請した文化遺産及び自然遺産の中から選びます。世界遺産条約に基づく世界遺産は、ユネスコが選定する世界無形遺産(人類の口承及び無形遺産の傑作)や世界記録遺産とは、概念的には区別され、別々に管理されます。世界遺産は、文化遺産、自然遺産、複合遺産の3種に分かれており、それぞれ以下のように定義されています。
《文化遺産》 ◎記念工作物:建築物、記念的意義を有する彫刻もしくは絵画、考古学的な性質の物件もしくは構造物、金石文、洞穴住居並びにこれらの物件の組合せであって、歴史上、芸術上又は学術上顕著な普遍的価値を有するもの、 ◎建造物群:独立し又は連続した建造物の群であって、その建築様式、均質性又は景観内の位置のために、歴史上、芸術上又は学術上顕著な普遍的価値を有するもの、 ◎遺跡:人工の所産(自然と結合したものを含む。)もしくは考古学的遺跡を含む区域であって、歴史上、芸術上、民族学上又は人類学上顕著な普遍的価値を有するもの
《自然遺産》 ◎無生物又は生物の生成物又は生成物群から成る特徴のある自然の地域であって、観賞上又は学術上顕著な普遍的価値を有するもの、 ◎地質学的又は地形学的形成物もしくは脅威にさらされている動物又は植物の種の生息地又は自生地として区域が明確に定められている地域であって、学術上又は保存上顕著な普遍的価値を有するもの ◎自然の風景地もしくは区域が明確に定められている自然の地域であって、学術上、保存上又は景観上顕著な普遍的価値を有するもの
《複合遺産》 ◎文化と自然の両方について顕著な普遍的価値を兼ね備えるもの
中国の世界遺産(2018年7月時点)
中国は1985年に世界遺産条約に加盟しました。1987年には故宮博物館、万里の長城、周口店の北京原人遺跡、秦始皇帝陵、敦煌莫高窟と泰山が世界遺産に認定されました。2013年6月までに「世界遺産名簿」に登録されたものは、文化遺産36、自然遺産13、複合遺産4の合計53箇所となっており、合計で54箇所のイタリアに次ぎ、世界遺産名簿ランキング2位となっています。この他にも予備申請としてリスト化されているものが20ありますので、世界遺産NO1となる日も近いかもしれません。中国の世界遺産のほとんどが人気の観光スポットとなっています。広大な土地に広がる様々な大自然の風景、歴史と文化を継承する建築物など中国の世界遺産をお楽しみください。
文化遺産
1. 万里の長城 | 1987年 | 中国北方 | 中国の世界遺産の代表格と言える文化遺産。 中国北方の山間部に7000キロ以上にも延びる人類建造物の傑作とも言えます。 |
2. 北京と瀋陽の明・清王朝皇宮 | 1987年、2004年拡大 | 北京市 | 北京に存在する世界でも最大クラスの宮殿。世界文化遺産。 明清王朝延べ24人の皇帝がここで生活し、時の政治の中心地でした。 |
3. 莫高窟 | 1987年 | 甘粛省 | 中国三大石窟の一つとして知られる文化遺産。 甘粛省鳴沙山に5世紀初頭から造営される仏教芸術の極みです。 |
4. 秦始皇帝陵 | 1987年 | 陜西省 | 陜西省西安市の北東、臨潼県に位置する世界文化遺産。 史上初めて中国の統一を果たした始皇帝の陵墓です。 |
5. 周口店の北京原人遺跡 | 1987年 | 北京市 | 北京南西に位置する村落、周口店。 北京原人のほぼ完全な形の頭蓋骨が発見されたことで有名な文化遺産です。 |
6. 承徳避暑山荘と外八廟 | 1994年 | 河北省 | 燕山山脈の中腹にある文化遺産。 国内最大の宮廷庭園、チベット仏教の寺院など、見所の豊富なスポットです。 |
7. 曲阜の孔廟、孔林、孔府 | 1994年 | 山東省 | 孔子を祭る孔子廟、一族専用の墓地である孔林、そして住居であった孔府。 山東省曲阜市に建つ文化遺産です。 |
8. 武当山古建築 | 1994年 | 湖北省 | 湖北省北部に位置する道教寺院郡。文化遺産。 建築郡はもちろん、武当山の風景も名所として知られています。 |
9. ラサのポタラ宮の歴史的遺跡群 | 1994年、2000年・2001年拡大 | チベット自治区 | チベット自治区、ラサ市に存在する文化遺産。 巡礼の聖地として名を知られるチベット仏教徒の聖地です。 |
10. 廬山 | 1996年 | 江西省 | 数多の詩人を虜にした魅力溢れる文化遺産。 雲を戴く幽玄な風景のほか、泉や滝などの名所も点在しています。 |
11. 麗江古城 | 1997年 | 雲南省 | 雲南省・玉竜雪山の麓に位置する古都。文化遺産。 伝統的住居など、ナシ族の民族文化を堪能できます。 |
12. 平遥古城 | 1997年 | 山西省 | 山西省太原市の南に位置する平遥古城。 清代の町並みを色濃く残している、古代文物の宝庫です。文化遺産。 |
13. 蘇州古典園林 | 1997年、2000年拡大 | 江蘇省 | 江蘇省蘇州の文化遺産。 蘇州はこの古典庭園と水路の絶妙な調和から「東洋のベニス」とも称されています。 |
14. 頤和園 | 1998年 | 北京市 | 乾隆帝により建てられた清王朝の広大な御苑。文化遺産。 西太后が再建して暮らした場所としても有名です。 |
15. 天壇 | 1998年 | 北京市 | 国内に現存する中で最大の祭祀建造物。文化遺産。敷地面積は272ヘクタールあります。 現在、公園としても開放され、市民憩いの場にもなっています。 |
16. 大足石刻 | 1999年 | 重慶市 | 重慶の西に位置する石刻の宝庫。文化遺産。 周囲を取り巻く山々には、およそ5万体もの石像が残っています。 |
17. 青城山と都江堰 | 2000年 | 四川省 | 四川省に位置する文化遺産。 文化財・古跡の奥ゆかしさと自然の麗しさ、人類の叡智が全て味わえる場所です。 |
18. 安徽南部の古村落—西逓と宏村 | 2000年 | 安徽省 | 中国三大地域文化の一つ、「徽派文化」が生きる文化遺産。 歴史的価値の高い古民家建築を多く残しています。 |
19. 龍門石窟 | 2000年 | 河南省 | 中国四大石窟の一つとして数えられる河南省の文化遺産。 北魏時代や唐代の仏教芸術を観賞できる名所です。 |
20. 明・清王朝の皇帝墓群 | 2000年、2003年・2004年拡大 | 湖北省・河北省 | 中国各地に点在する明・清王朝の陵墓。文化遺産。 歴史を追って各地をめぐるのも良いでしょう。 |
21. 雲崗石窟 | 2001年 | 山西省 | 山西省に位置し、1500年を超える歴史を持った文化遺産。 中国の四大石窟の一つとしても有名な遺跡です。 |
22. 高句麗前期の都城と古墳 | 2004年 | 吉林省 | 吉林省集安市を中心に広がる城と墓の数々。 当時の高句麗文化をうかがえる壁画も有する、希少な文化遺産です。 |
23. マカオ歴史地区 | 2005年 | マカオ特別行政地区 | マカオの歴史が伺える文化遺産。 植民地時代と現代への移り変わりが分かる場所です。 |
24. 殷墟 | 2006年 | 河南省 | 河南省・安陽市で見られる文化遺産。 殷文化に見える中国の深遠な歴史を感じられる遺跡です。 |
25. 開平楼閣と村落 | 2007年 | 広東省 | 「華僑の故郷」広東省開平市で見られる郷土建造物。文化遺産。 西洋と中華が調和した華僑文化の賜物です。 |
26. 福建土楼 | 2008年 | 福建省 | 中国福建省南西部の山岳地域にある、客家その他の人々による独特の版築建築物。 12世紀から20世紀にかけて建てられたものがほとんどであり、高さは3階もしくは5階であり、80家族以上が生活しています。 |
27. 五台山 | 2009年 | 山西省 | 山西省東北部の五台県にある、古来より仏教では、文殊菩薩の聖地として、古くから信仰を集めている霊山。標高3,058m。地形は「釈迦の掌」と比喩され、五本の指は五つの嶺であり、それらに囲まれた手のひらに寺院が点在しています。 |
28. 「天地の中央」にある登封の史跡群 | 2010年 | 河南省 | 「天地之中」歴史建築群(嵩山歴史建築群とも呼ばれます)は河南省鄭州市登封にあり、太室闕と中岳廟、少室闕、啓母闕、嵩岳寺塔、少林寺建築群(常住院、初祖庵、塔林)、会善寺、嵩陽書院、観星台など、漢、魏、唐、宋、元、明、清時代に建てられた8ヶ所11件の歴史的建造物があります。 |
29. 杭州西湖の文化的景観 | 2011年 | 浙江省 | 杭州西湖文化景観は、浙江省杭州市に位置し、西湖の自然山水、「三面雲山一面城」という城と湖の空間配置、「両堤三島」の景観、「西湖十景」の景観、西湖の文化史跡、西湖の特色ある植物の六大要素からなり、総面積は3322万㎡です。 |
30. 上都遺跡 | 2012年 | 内モンゴル | 世界歴史上最大の帝国・モンゴル帝国(元)の首都で、13世紀に元の太祖ジンギスカンの孫フビライが中国北方の草原で建設し、元大都(現在の北京市)と共に元の二都となりました。元上都は当時の中国だけではなく、世界の政治、経済、軍事及び文化中心で、または国際性に富んだ大都会で、かつてはパリ、ローマなどの都市と並んで世に名を高く知られ、ユーラシア大陸の上でも大きな影響を及ぼしました。1358年に農民蜂起軍に焼き払われ、後に幾度の戦乱を経て廃墟となりました。 |
31. 紅河哈尼棚田群の文化的景観 | 2013年 | 雲南省 | この地に移住してきたハニ族の人々が8世紀頃から営々とつくり広げてきた世界最大の棚田群です。紅河南岸の哀牢山中にあり、元陽県を中心に紅河県・緑春県・金平県など複数の県に及ぶ総面積約54000ヘクタールで、最大標高1800メートル、最大勾配75度の斜面にまで築かれています。 |
32.シルクロード:長安-天山回廊の交易路網 | 2014年 | ユーラシア大陸の東西交流史において重要な役割を果たしたシルクロードは、その歴史的意義からUNESCOの世界遺産リストへの登録が目指されており、第一号として中華人民共和国(中国)、カザフスタン、キルギスの関連遺跡など計33件が2014年に「シルクロード:長安-天山回廊の交易路網」の名で登録された。 | |
33.大運河 | 2014年 | 北京、天津、河北省、河南省、山東省、安徽省、江蘇省、浙江省 | 中国の北京から杭州までを結ぶ、総延長2500キロメートルに及ぶ大運河である。途中で、黄河と揚子江を横断している。戦国時代より部分的には開削されてきたが、隋の文帝と煬帝がこれを整備した。完成は610年。運河建設は人民に負担を強いて隋末の反乱の原因となったが、運河によって経済の中心地江南と政治の中心地華北、さらに元のクビライ・ハーンによって軍事上の要地である涿郡だった大都(後の北京)が結合して、中国統一の基盤が整備された。この運河は、その後の歴代王朝でもおおいに活用され、現在も中国の大動脈として利用されている。 |
34.土司遺跡群 | 2015年 | 土司は、古代の中国王朝が周縁の部族の首長に授けた官職で、中国の皇帝が中南部や南西部の少数民族を統治するために採用された古代の政治制度である。この制度は1000年にわたって用いられた。 | |
35.左江花山の岩絵の文化的景観 | 2016年 | 広西チワン族自治区崇左市左江 | 花山岩画は左江流域にある岩画の代表で、今まで中国で発見された岩画の中で、最も規模が大きく、表現が最も豊かで、そして最も保存状態が良い岩画です。花山岩画は寧明県城中鎮燿達村明江の西側にあり、戦国時代から東漢にかけて嶺南の左江流域でチワン族の先住民が祭り事を行う時に描いた絵で、国内外で有名な古代岩画として、1800~2500年の歴史をもち、規模が大きく、場面が立派で、画の数が多いことによって、広西左江流域にある岩画の代表として、世に名を馳せています。 花山はチワン族語でpay laizと言い、「色とりどりの山」を意味し、高低の重なり合っている山で、標高は270メートル、南北の長さは350キロあり、江に沿っての西壁は斜めになっています。岩画は鉄分と膠、血を混ぜた顔料で描いたので、赤く見えます。岩画の幅は170メートル、高さは40メートル、面積は8000平方メートルあり、はっきり見える絵は1800あり、110組に分かれます。岩画は麓より2メートル高いところから描き始め、5メートルから20メートルまでの中間部に絵が一番多いです。 岩画の中は人物画が一番多く、正面像と側面像は裸で、手を上げて、膝を曲げる姿をし、その周りには馬、犬、銅鼓、刀、剣、鐘、船、道路、太陽などのイメージが描かれています。絵の中心部に描かれた人物はみんな刀を腰に付け、頭に獣の装飾品をかけています。そして、数メートルの高さの巨人は威風堂々で、演奏者や踊り子たちを見下ろし、部族の首領とみなされています。これらの岩画は人物の構図を通して、昔の生活場面を生き生きと描いてくれました。 |
36.歴史的共同租界、鼓浪嶼 | 2017年 | 福建省コロンス島 | 鼓浪嶼(コロンス)は厦門島の南西部にある、面積がわずか1.88平方キロメートルの小さな島です。宋の末期、福建省南部の海沿いの住民たちは島へ移住して島を開拓しました。明の末期から清の初期までの間、民族英雄と呼ばれていた鄭成功はコロンス島にテントを張って軍隊を駐屯させ、水兵を訓練し、オランダを撃破して台湾を回復しました。その後、鼓浪嶼への移住者は日々増え、代々生活していきました。居住エリアもどんどん広まっていきます。 鼓浪嶼には代表的な歴史建築や庭園が51個、歴史道路が4つ、代表的な自然景観が7か所、代表的な文化遺跡が2か所あります。コロンス島の豊かな自然や奥深い街の歴史景観、島に現存している900棟余りの歴史的建造物からなっています。 |
自然遺産
1. 九寨溝 | 1992年 | 四川省 | 四川省に連なる岷山山脈の自然遺産。 仙境と呼ぶに相応しい、息を呑む絶景が広がります。 |
2. 黄龍風景区 | 1992年 | 四川省 | 四川省に広がるエメラルドグリーンの湖沼郡。自然遺産。 仙境と呼ぶに相応しい、息を呑む絶景が広がります。 |
3. 武陵源 | 1992年 | 湖南省 | 湖南省に広がる自然遺産。 天に向かって真っ直ぐに伸びる石の峰は大自然の神秘を肌で感じさせてくれます。 |
4. 三江併流 | 2003年 | 雲南省 | 金沙江、瀾滄江、怒江の流域に広がる自然遺産。 世界の動物の25%が生息する動物たちのユートピアです。 |
5. 四川省のジャイアントパンダ保護区 | 2006年 | 四川省 | 四川省に広がる自然遺産。 ジャイアントパンダを始めとする、たくさんの絶滅危惧種が生息している区域である。 |
6. 中国南方カルスト | 2007年 | 雲南省、貴州省、重慶市 | 雲南石林、贵州荔波、重慶武隆が中心とした中国南方カルストが、総面積1460平方キロメートルに達する自然遺産。 険しく幽玄、奥深く美しいカルスト地形を味わえます。 |
7. 三清山 | 2008年 | 江西省 | 「江南第一の仙峰、天下唯一の福地」と称される三清山は江西省東部に位置する道教の名山。 三清山の名前は、「三峰(玉京、玉虚、玉華の三峰)の様子が高く険しく、まるで、三清が頂上に座っているかのようだという言葉に由来しています(三峰峻抜、如三清列坐其巓)。 |
8. 中国丹霞 | 2010年 | 貴州省、福建省、福建省、広東省、浙江省 | 中国では、「丹霞地形」という地理用語は、特別な地形的特徴と独特な赤色を持つ地形景観で、「薔薇色の雲」あるいは「朱色の霞」のようなものを指しています。「中国丹霞地形」は湖南省の莨山、広東省の丹霞山、福建省の泰寧、江西省の竜虎山(亀峰を含む)、貴州省の赤水、浙江省の江郎山などで、中国南方の湿潤地域にあります。6カ所とも有名な丹霞地形の観光地区になっています。2010年8月、6カ所の丹霞地形を一組として、世界自然遺産に登録されました。 |
9. 澄江の化石出土地域 | 2012年 | 雲南省 | カンブリア紀の生態系を考察する上でカナダのバージェス頁岩と並んで世界的に重要な化石生物群が出土した地域です。カンブリア紀の化石出土地域の中では最も古い部類に属し、多くの軟らかい組織が残された保存状態の良好さも高く評価されています。また、最古の脊椎動物であるミロクンミンギアをはじめ、保存された種の多様性にも特色があります。 |
10. 新疆天山 | 2013年 | 新疆ウイグル自治区 | 天山山脈は、中央アジア、タクラマカン砂漠の北及び西のカザフスタン、キルギス、中国の国境地帯にある山脈で、ウイグル語名は天の山を意味するテンリ・タグといい、漢名はこれに由来しています。キルギスとの国境の山、ポベーダ山も含んで世界遺産登録されています。 |
11.湖北神農架 | 2016年 | 湖北省西北部 | 神農架は湖北省西部に高くそびえ立っている山脈の中に位置しており、長江と漢江にまたがり、面積が3250平方キロメートルです。上古時代、神農様がここで支えをかけて山に登り、薬草を集めたことにちなんで「神農架」と名付けられたと伝えられています。観光エリアの中にある峰は3000メートル以上で、ここは「華中の屋根」と呼ばれています。2016年、中国湖北神農架は世界自然遺産リストに登録されました。 神農架は山が延々と続き、山の緑が重なり合い、壮観な峡谷や奇異な洞窟が自然に出来上がり、崖が険しく、滝が落ち、渓流が澄み切っており、原始の森が続き、雲と霧がただよい、山が高く、平原も広いです。こんなにきれいな神農架はまるで水墨画の巻物、詩の長い廊下のようです。 神農架の主な観光スポットは、神農頂、風景垭、板壁岩、了望塔、小竜潭、大竜潭、金猿嶺などで、それらは原始的な風景と神秘さで世に知られています。観光エリア内は、山が高くて谷が深く、樹木が茂っており、天気が複雑で目まぐるしく変化し、四季の景色が素晴らしいです。独特な自然環境や人文歴史は極めて豊富で、景色が美しくて大自然が魅力です。「神農天園」と言われています |
12.青海可可西里 | 2017年 | 青海省玉樹チベット族自治区 | 可可西里はチベット語で「崑崙雪山の地」を意味すると同時に、「千湖の地」も意味します。フフシルは青海省西南部にある玉樹チベット族自治州のほか、チベット北部の「羌塘草原」、青海省崑崙山南部、新疆とチベット、青海の隣接する所も含みます。フフシルの平均標高は4500メートルを超え、総面積は450万ヘクタールあります。21世紀、世界で原始的な生態が最も保存されている自然保護区で、中国で面積が最も広い、標高が最も高い、野生動物が最も豊かな自然保護区の一つです。 フフシル国家自然保護区は中国で最も大きな無人地区の一つです。険しい自然環境で、空気が乾燥して水が少なく、標高が高いので寒く空気が薄いです。人が滅多に訪れないため、「生命的禁区」と呼ばれています。人はそこで長く生きられないですが、高原気候になれた動物が点々と生息しているだけです。しかし、それこそ、野生動物の唯一の生存地として残り、「野生動物の楽園」となっています。 |
13.梵浄山 | 2018年 | 貴州省銅仁市 | 梵淨山は貴州省東北部の銅仁市にあり、「梵天淨土」から名付けられたそうです。梵淨山は中国十大避暑地の一つで、中国の神話で有名な仏様―弥勒仏の道場でもあります。梵淨山の標高は2572メートル、総面積は567平方メートルあります。 梵淨山は武陵山脈の主峰で、95%が森林に覆われており、中国でも珍しい仏教の名勝地且つ自然保護区です。梵淨山は山西省の五台山、浙江省の普陀山、四川省の峨眉山、安徽省の九華山と並んで、中国の五大名山と呼ばれています。 |
複合遺産
1. 泰山 | 1987年 | 山東省 | 中国五大名山の筆頭位としてその名を広く知られる複合遺産。 歴史、文化、自然、全てを有する神秘の山です。 |
2. 黄山 | 1990年 | 安徽省 | 山水画に描かれることも多い名所。複合遺産。 奇岩、季松、雲海、温泉の「四絶」の素晴らしさは折り紙付きです。 |
3. 峨眉山と楽山大仏 | 1996年 | 四川省 | 中国四大仏教総本山である峨眉山、世界一の大きさを誇る楽山の大仏。 思わず息を呑む必見の複合遺産です。 |
4. 武夷山 | 1999年 | 福建省 | 福建省西北部に広がる、中国で最大の複合遺産。 壮麗な景色は圧巻の一言。九曲渓では川下りも楽しめます。 |