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ウルムチ ~中国シルクロード観光・西の玄関口~

ウルムチ(烏魯木斉)は新疆ウイグル自治区の首府で、ジェンガルモンゴル語で「美しい牧場」の意味のウルムチには少数民族が多く居住する中国西北国境地帯における重要都市です。古代シルクロード上にあったため観光資源にも恵まれています。中国は各地とも北京時間で統一されていますが、上海からはおよそ5000kmに位置する新疆地区は、太陽が上るのが遅く沈むのが遅いため、人々は2時間時差のある新疆時間にもとづいて行動しています。

ウルムチ気温と降水量表

ウルムチ気温と降水量

CIMG1606天池  ウルムチ観光の目玉は天池です。天池は、ウルムチから東へ110kmに位置する天山ボゴダ峰(標高5445m)にある神秘の湖です。市内から車でおよそ1時間に位置する天地観光地では到着後グリーンバスと呼ばれる乗合バスに乗り換えて天池を目指します。途中放牧している羊や馬を観ながらバスに揺られることおよそ45分で天池駐車場に到着。ここから徒歩10分で標高1980mの天池に到着です。到着後目の前に現れる光景は、神秘の湖を抱いた天山山脈の美しく神々しい姿です。針葉樹に囲まれ、万年雪を抱いた天山山脈とのコントラストは息を呑むほど美しく、いつまで眺めても飽きが来ません。「中国のスイス」と呼ばれていることも納得できるでしょう。夏場は遊覧船やモーターボートで天池遊覧も可能ですが冬場から春にかけては湖が凍結しています。天池から少し登った場所では、カザフ族のゲルを訪問しミルクティーを味わうこともできます。バスは曲がりくねった道を進むため、車酔いしやすい方は酔い止めを持参される方がよいでしょう。 

南山牧場南山牧場  南山牧場は、ウルムチ南部の天山山脈に広がる遊牧民カザフ族の放牧地です。カザフ族は、夏には伝統的なゲルで生活し、羊を放牧しミルクを飲み、そして季節が変わると移動する遊牧民です。夏場には一面に緑の草原が広がり、民族衣装を着てパオで生活する彼らの暮しぶりを見ることができます。

楼蘭の美女復元写真2新彊ウイグル博物館  1階の展示ホールでは、新彊各地の民俗の紹介と古代の出土品を展示しています。民俗部門では、ウイグル族ほか10数民族の住居模型、衣服、生活用品などが展示されており、豊かな色彩と造形感覚に圧倒されます。出土品部門では、織物、陶磁器、玉、古文書などから古代シルクロードの燦然たる文化が伝わってきます。2階の展示ホールでは、トルファンにあるアスターナ古墓の埋蔵品のほか、1980年にタクラマカン砂漠の東にある楼蘭鉄板河遺跡で発掘された紀元前19世紀(約3,800年前)に埋葬されたといわれる「楼蘭の美女」ほか数点のミイラが展示されています。

紅山公園紅山公園  ウルムチの中心地に位置し、標高934mの紅山を中心とした公園です。ウルムチ自体の標高が高いため山というよりも丘という感じです。岩肌が褐色であり夕日に燃えることから紅山と名づけられたと言われています。ウルムチのシンボルであり、岩山の頂上にはレンガ造りの鎮竜塔があり、そこからは市街が一望できます。

国際バザール国際バザール  新疆地区やイスラムの民芸品や食品などが一堂に揃った場所です。12時頃から各店がオープンし、夕方ころには観光から帰ってきた客であふれかえっています。スリが多いので注意が必要です。

ウルムチ市内新疆地区の観光の起点といえるウルムチは、多種多様な民族と文化がごちゃまぜになった都市です。中国と言うよりも中央アジアを満喫できる中国らしくない観光地と言えます。