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海寧レイクヒルゴルフクラブ【海寧尖山高爾夫倶楽部】

海寧レイクヒルゴルフクラブ

 

海寧

海宁「名門の品格」をカジュアルに愉しむ上海近郊に残された、最後の「楽園」

近くて、安くて、なおかつクオリティが高い。そんなコースがあればゴルファーの理想だろうが、近ごろの上海でそれを望むのはなかなか難しい。プレイフィーは上がる一方で、週末に1000元以下で収まるコースは近場ではもはやそう多くない。それどころか、ビジターを受け入れないコースも増えてきた。そんな中で、奇跡とも思える環境が、浙江省・海寧にあった。

「1時間半」は、本当に遠いか?
10月号の当欄で、浙江省の「湖州温泉ゴルフクラブ」を紹介した際に、たまには少々遠出をしてみてはどうだろうかという提案をした。上海市内から近いというだけで、料金やビジター予約のハードルが上がってしまう。一方で、少し郊外に目を向ければ、まだまだ比較的安い料金でプレイできるコースが残っているものだ。しかも、エントリー状況にゆとりがある分スムーズにラウンドができるし、コースメンテナンスも良好なのだからいいことずくめ。移動に割く時間を片道30分追加するだけで、プレイの選択肢はぐっと広がるものなのだ。
さて、そこで「海寧レイクヒル」である。「郊外型」コースとしては、その質の高さで間違いなく本命に挙げられるコースだろう。上海市中心部から約1時間半。たとえば東京であればむしろ「近い」部類に入る距離なのだから、この範囲を捨ててしまうのはあまりにもったいない。なぜならば、海寧には上海エリア随一と言っていい、最高の環境があるのだから。

佘山と同じデザイナー
華東地区最長を誇る7596ヤードの「ドラゴンコース」と、基本的にメンバー専用となる「フェニックスコース」の36ホールズで構成される海寧レイクヒル。上海近郊最難関とも噂されるドラゴンコースの設計は、ネルソン&ハワース。中国のさまざまな高級コースを手がける同事務所ならではの特徴である、うねりのあるフェアウェイに、アンジュレーションのきついグリーン、そしてそれを囲む深いガードバンカー。そう、いまや中国大陸有数の名門となった「佘山ゴルフクラブ」と同じデザイナーが手がけただけに、コース全体の構成は佘山を彷彿とさせる箇所も多い。
しかしながら、コースとは概ね、設計者の意図を越えて、オーナーの意向が色濃く反映されるもの。本当にデザイナーが作りたいコースが体現されているかといえば、そうではないケースがほとんどなのだ。その点、この海寧レイクヒルは、完全にデザイナーに設計を一任し、オーナー側では一切口出しをしなかったのだという。つまり、ネルソン&ハワースならではの特徴が、純粋に表現されているのがこのドラゴンコースだと言えるだろう。

余計なものが目に入らない
時折尖山が姿を現す、アンジュレーションの施されたコースに立つと、ここが丘陵地帯にあるかのような錯覚を覚えるかもしれない。しかし、実際の立地は杭州湾に注ぐ銭塘江の河口付近。ごくごくフラットな地形が造成されているのだ。この複雑な地形を作り出すために用いられた土の量、300万㎥。実に東京ドームの容積の2.4個分もの土を運び込み、まるで丘の上に開かれたかのようなコースが創り出されたのだ。上海では、残念ながら周囲のミスマッチな景色がコース上から見えてしまうことがある。欧米風のヴィラが建ち並ぶ風景に、ローカルな暮らしが目に入り、興が削がれる思いをしたことも少なくないだろう。ここではその心配は無用。ラウンド中は、完全にその世界に没頭できる、稀有な環境だ。まさに、ネルソン&ハワース設計コースの真骨頂が味わえるのが、海寧のドラゴンコースなのだ。

敷居が上がる、その前に
さて、海寧レイクヒルが素晴らしいのは、これだけの環境にありながら、ビジターにも開かれているということ。しかも、プレイフィーが安い。弊誌の予約代行サービスを通せば、850元という料金で休日にプレイできてしまう。ここ数年、上がり続けている上海のプレイフィーを考えれば、この料金は奇跡と言ってしまっていいだろう。
とはいえ、いつまでこの幸せな状況が続くのかは、正直わからない。現状で言えば、高速を降りてからコースまでのアクセスに、少々難がある。道はややわかりずらく、30分ほど下道を走らなくてはならない。しかし、来年の秋になれば、高速の出口がコースから10分弱の場所に新設されるという。そうなるとアクセスは一気に改善され、人気に火がつくかもしれない。近寄れない名門になってしまう前に、ぜひこの贅沢な環境を味わっておいてほしい。

ホール数:36ホール(ドラゴンコース7,596ヤード/フェニックスコース7,172ヤード パー72)

(ゴルフトゥデイ上海2012年12月号より)