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上海ビンハイゴルフクラブ【上海濱海高爾夫倶楽部】

濱海11

 

濱海

滨海

風に遊ばれ、風とたわむれ

いいスコアを出したいならば、いいコンディションを求めたくなるだろう。

スコアメイクの最大の障害となる風は、できれば避けたいと思うのがゴルファーの常だ。

けれど、本来ゴルフはあるがままの自然条件を受け入れることが前提のスポーツ。

ならばその風をどう味方に付けるか。それを楽しめれば、ゴルフの懐はぐっと深くなる。

そんな遊びを堪能するのに最高のコース、それが濱海ゴルフクラブだ。

 

サービスレベルも向上
改めて再評価されるべき?

ほんの数年前までは日本人ゴルファーの短期会員も多く、上海の在留邦人にとって比較的メジャーな存在だった「濱海」。その後経営権が移り、日本人ゲストがずいぶんと減ったように思う。実は筆者も、長い間このコースから足が遠のいていたのだが、今回久しぶりに訪れてみて、コース整備の面でもサービスの質においても、確実にレベルが上がっている、そんな感想をまず持った。
元々、表情のまったく異なる「レイク」「フォレスト」の2つのコースを併設する36ホールズのキャパシティに、シャトルバスを運行していたこともあり、一定の人気を保っていたコースではあった。浦東空港のさらに向こうという、若干距離を感じさせる立地ではあるものの、日本人にとって馴染み深いコースだったのだ。それが今では、日本人の来客は1割程度だという。確かにちょっと遠いけれど、もう少し、日本人に利用されてもいいはずだ。そう思って、今回改めて取材を申し入れた。

海沿いのリンクス風情
風を味方につければ面白い
コースから海は見えないが、立地は東シナ海沿い。海から吹き付ける風は厳しい。濱海といえば「風」というくらい、ここでは強い風にもてあそばれることになることは覚悟しておいた方がいい。その風を敵とみなすか、味方にするか。折角の、本場のリンクス風情のコース、どうせなら風と戯れるラウンドを楽しんだ方が得だ。風と遊ぶことができるなら、濱海は一気に面白いコースに早変わりする。
ぜひ一度「レイクコース」指定でプレーしてみてほしい。人の背丈ほどもあるものをはじめ、123ものポットバンカーが待ち受けるコースに風が舞う状況で、どう風を読み、攻め、あるいは守るのか。なかなか一筋縄ではいかないコースだけれど、コンディションが荒れるほど、このコース「らしさ」が味わえるのかもしれないとも思う。
今年の秋にはフィル・ミケルソンのシグネーチャーコースとして新たに18ホールが加わることになっている。こちらはメンバーオンリーなので、なかなかプレー機会を得るのは難しそうだが、どんなニューコースが誕生するのか、興味深いところだ。

レイクコース/7,069ヤード・パー72
フォレストコース/7,105ヤード・パー73 計36ホール(10月に18ホール追加予定)
S1高架路を浦東空港方面へ→G1501を東海大橋方面へ→東大公路下車

(ゴルフトゥデイ上海2013年5月号より)